5時間に及ぶ電車の旅はまあまあ順調でした。
TGVじゃなかった割には車両も新しくて快適なものだったし、
ピヨちゃんは途中で寝てくれたし。
ただ、パリとリモージュの間は3時間もあるのに、全然オムツ替えスペースがなかった(怒)。

リモージュの駅。

磁器で有名なリモージュは「なんにもないところ」としても知られていて、
「limoger = リモージュ送りになる」という動詞は
スラングでもなんでもなく、
「左遷」「更迭」の意味で使われる。
フランス人にとっては普通でも、ニュースなどでこの言葉を耳にするたび、
なんだかおかしくなってしまう。
驚いたのはリモージュからル・ビューグ(目的地)間。
車両2両で単線(!)、なのにものすごい近代的車両。

国鉄の管轄下であっても、こういう地方の電車は地方自治税から出されていて、
近年整備が進んでいるそう。
空いていたし、結構余裕で過ぎました。

「しゅっぱつしんこー!」

「で、どこいくんだっけ?」
それ裏です、ピヨちゃん。
ちなみにお靴もぬげてます。
すぐ片方取ってしまって、なかなかはかせようとさせないから、
こんな格好でいると
周囲から「靴ぬげてますけど、なくしたんでは?」と
しょっちゅうお声がかかります。
個人主義なようでいて、気軽に声をかけあうところはフランスらしい。
時にはおせっかいすぎる忠告も受けるけど。
帰りにはもっとフランス的光景を目にすることに。
帰りの電車のほうが込んでいて、
ピヨちゃんの機嫌も悪く、交替で外に出たり大変だったけどなんとか寝付き、
私も疲れ果ててうとうと。
でもすぐ後ろのスペースで子供達がうるさい。
ドアでなくて仕切りがあるだけのところが、
携帯通話もOKなフリースペースになっていて、、
いつの間にか数家族の子供が集まってきて遊び場と化した。
これだけなら微笑ましいな、という程度だけど、
さらにはしゃいだ子供達が通路を何度も走って往復していく。
ピヨちゃんが起きちゃうなー、
と思いながら、やはりうつらうつらしていると、
「君達、ちょっと静かにしないか!」
あ、落ちました、トナちゃんの雷(笑)。
それに呼応するように
通路を隔てた隣のおばさまが、
「さっきから我慢していれば、もうこんなに長いこと・・・!みんな落ちついて旅をしたいのよ!
赤ちゃんだって起きちゃうでしょ!」
というようなお説教を、がみがみ、というよりはタンカを切るように鮮やかにきめてくれました。
さらに勢いづいたこのおばさま、
フリースペースにも乗り込んでいって
同じようなことをお説教した後、
さあ、帰った帰った、と
子供達を全部自分の席に追い返してしまった。
あまりの迫力に、車内からは苦笑ももれたけど
でも口に出さずとも「お見事ー!」という雰囲気がただよった。
フランス人は一般に子供に対する許容度が高いんだけど、
目に余る場合には、他人の子供でもガッツリ叱る。
トナちゃんが叱る場合には私なんかハラハラ。
ドイツだったらこういう場合、子供の親が黙っていなくて
言い争いになるのを何度も目撃したからかもしれない(一般的にですけど)。
このおばさま、ピヨちゃんにはとってもやさしくしてくれた。
他人の子供でも、進んで遊んであげたり叱ったりっていうのは
私にはなかなかできない。
日本でも巷に子供があふれていた時代には皆がふつうにできたことかもしれない。
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